それって愛じゃなくて『承認』かも?会話とLINEで見抜くマウント男の危険サイン5選
彼の言動が、どこか自分を疲れさせるように感じることはありませんか?
「私のため」と言いながら、上から目線でアドバイスをしてきたり。
「すごいね」と褒めることを期待しているかのように、延々と自慢話を聞かされたり。
それは、もしかすると彼があなたを本当に「愛している」のではなく、あなたを通して自身の「承認欲求」を満たそうとしているからかもしれません。
本記事では、一見愛情に見えるマウンティング行動の裏に隠された男性心理を解剖し、会話やLINEで彼があなたに求めているものが本当に「愛」なのか「承認」なのかを見極めるための危険サインを5つご紹介します。
その愛情、もしかして「承認」の代わり?
恋愛関係において「愛」と「承認」はしばしば混同されがちですが、心理学的にはまったく異なる欲求に根差しています。
心理学者マズローの「欲求段階説」によれば、人間には満たされるべき5つの欲求があり、その中で「愛」は第3階層の「所属と愛の欲求」に位置づけられています 。これは、相手を無条件に受け入れ、深い情緒的なつながりを育む、相互的な関係性の基盤となるものです 。健全な愛は、見返りを求めず、ありのままの相手を尊重することから生まれます。
一方、「承認」は、より高次の第4階層に位置する「承認欲求」であり、これは他者から独立した個人として認められ、尊敬されたいという自己尊厳に関わる欲求です 。マウンティングをする男性は、この二つの欲求を無意識のうちにすり替えている可能性があります。つまり、恋愛という特別な関係性を、自分の劣等感や自己肯定感の低さを埋めるための「承認供給源」として利用しているのです 。
彼があなたに与えているものが「愛」ではなく、自己価値を肯定するための「承認」である場合、関係性は次第に不健全なものになっていきます。なぜなら、彼が求めるのはあなたからの称賛や羨望の視線であり、パートナーは彼の自己肯定感を保つための道具になってしまうからです 。
自信のなさの裏返し?マウント男の歪んだ心理
マウンティング行動は、単なる傲慢さから生まれるものではありません。その背景には、多くの場合「劣等感」と「自己肯定感の低さ」が隠されています 。一見自信満々に見える彼らの内面は、実は自分で自分を認めることができず、常に不安や恐れに苛まれている状態なのです 。
彼らは、自分の弱さや欠点を他人から見抜かれることを極度に恐れています。そのため、誰かから否定される前に否定したり、見下される前に見下したりする防衛的な行動をとってしまうことがあります 。これは、自分に余裕がない時に、相手の言動に反射的に攻撃的な態度をとってしまう「抵抗反応タイプ」の行動とも言われています 。
マウント男の心理的特徴としてもう一つ挙げられるのが、「格付け」の世界観です 。彼らは、あらゆる物事に優劣をつけ、自分が優位に立っている時にしか幸福感を得ることができません 。彼らの心の中では、全ての人間関係が競争であり、愛情すらも勝ち負けの対象となってしまうのです 。常に他人と自分を比較し、自分が「格上」であることを誇示せずにはいられないのは、彼らが「みんな序列を重んじている」という歪んだ思い込みを抱いているためでもあります 。
会話とLINEで見抜く!マウント男の危険サイン5選
ここからは、マウント男が日常のコミュニケーションで無意識に発する危険なサインを5つに絞って解説します。あなたの彼に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
サイン1:会話を「自分劇場」にすり替える男
本来、会話は双方向のコミュニケーションですが、マウント男は常に自分が主役でなければ気が済みません 。相手の話に耳を傾けず、無理やり自分の話にすり替えようとします。
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会話の具体例
- 誰かが何か発言すると、反射的に「いや、それは違うでしょ」と否定し、その後で自分の持論を語り始める 。
- あなたが仕事の愚痴を話しているのに、「俺もそうだったんだけどさ〜」と自分の武勇伝や経験談に話をすり替える 。
- 「俺が正解を教えてあげよう」とばかりに、求められていないアドバイスや説教を一方的に始める 。
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LINEの具体例
- あなたの返信を待たず、自分の近況や考えを長文で送りつける 。
- 送られてくるメッセージの多くが、自分の話への「すごいね」「さすがだね」といった称賛を促す内容で埋め尽くされている 。
サイン2:さりげなく「優位性」を誇示する男
露骨な自慢だけでなく、何気ない言動で自分のステータスや実績をアピールしようとします。
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会話の具体例
- 「忙しくて最近寝不足なんだよね」と、まるで「寝られないほど忙しい=仕事ができる」かのように見せかける 。
- 「俺、部長からすごく気に入られててさ」と社内での優位性をアピールしたり、「芸能人の〇〇と仲いいんだけど」と人脈を自慢したりする 。
- ハイブランドの持ち物や高年収を「匂わせる」ような発言を頻繁に行う 。
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LINEの具体例
- 高級レストランでの食事やブランド品の写真を頻繁に投稿し、充実した日々を「見せつける」ことで優越感に浸ろうとする 。
- 自分の過去の成功体験や武勇伝を何度も繰り返し、相手が聞き飽きていることに気づかない 。
サイン3:「格付けチェック」で他人を見下す男
自分を上位に置くために、他人を貶めたり、見下した発言を繰り返したりします。
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会話の具体例
- あなたが知らない知識があると、「え、そんなことも知らないの?常識じゃない?」と驚いたふりをして見下す 。
- 「その歳でまだ結婚してないの?」と独身であることを揶揄するような発言をする 。
- 他人の夢のある話を聞くと、「でも、それって現実的じゃないよね」と一言で片づけて見下した印象を与える 。
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LINEの具体例
- 共通の友人や職場の同僚への悪口を送り、自分が彼らよりも優れていることを主張して優越感に浸ろうとする 。
サイン4:不要な「アドバイス」で主導権を握る男
あなたの悩みに寄り添うのではなく、自分の知識や経験を誇示するため、求められていない助言や説教を始めます 。
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会話の具体例
- あなたが求めていないのに、「こうした方がいい」「ああした方がいい」と一方的な説教や助言を始める 。これは「俺の方が知識豊富で経験値が高い」というアピール欲求が隠されているためです 。
- 「女の子の割に詳しいね」「女性なのにすごいじゃん」といった褒め言葉風のフレーズを口にするが、その裏には「男である俺には敵わないけど」という本音がにじみ出ている 。
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LINEの具体例
- 悩みを相談しても、共感する前に「俺ならこうするけどね」と自分の経験談にすり替え、問題解決の主導権を握ろうとする 。
サイン5:「過剰な賞賛」を求め続ける男
自己肯定感が低い彼らは、常に他人からの評価を必要とします。パートナーからの称賛や注目を執拗に求めます。
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会話の具体例
- 自己アピールに対して期待通りの反応がないと、急に不機嫌になったり、ふてくされた態度をとったりする 。
- 常に「すごいね」「さすがだね」といった言葉をパートナーに要求し、それが得られないと不安になる 。
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LINEの具体例
- 自分が褒められるような内容のメッセージを執拗に送ってきたり、受け取った返信に満足しないと再度アピールを繰り返したりする 。
- 自分のペースと返信の頻度や内容が合わないと、「なんで返信遅いんだよ」と不満を示す 。
彼を変えるより、自分を守る。賢い対処法
もし、あなたのパートナーがマウント男の傾向があると感じても、彼を変えることは非常に困難です 。彼らの行動は、根深い劣等感や自己愛性の問題からくるものであり、それをパートナーが解決することは不可能です 。だからこそ、彼らの言動に振り回されず、自分自身を守ることに焦点を当てることが重要です。
相手の土俵に乗らない「スルー力」を身につける
マウント男は、他者からの「反論」や「反抗」を極端に恐れています 。真正面から反論したり、張り合ったりすると、彼らの競争心に火をつけ、関係性が泥沼化するだけです 。
効果的な対処法は、相手の土俵に乗らない「スルー力」を身につけること。「へぇ」「そうなんだ」「それはよかったですね」といった短い相槌や、感情を込めない返答で、彼らの承認欲求を適度に満たしつつ、会話を深く掘り下げないようにするのが有効です 。高級ブランドの話などでマウントを取られた際は、「ブランドには疎くて…」と無知を装うことで、彼らが優位に立てるはずの土俵を回避することも一つの戦略です 。
自分の心を大切にする「Iメッセージ」の重要性
彼との関係で自分の心がすり減っていると感じたら、それを放置せず、自分の感情を言語化することが重要です。ただし、相手を非難するような「あなたはいつもこうだ」という言い方(Youメッセージ)は、彼の防衛本能を刺激するだけです 。
有効なのは、「Iメッセージ」を用いた伝え方です。「あなたが〇〇をすると、私は〇〇だと感じてしまう」というように、自分の感情を冷静に伝えることで、相手は自分を攻撃されたと感じにくくなります 。ただし、これはあくまで自分の気持ちを伝えるための手段であり、彼が変わることを期待するべきではありません。
まとめ:あなたの幸せのために、知っておきたいこと
マウント男との関係は、真の愛情に基づくものではなく、「承認の取引」になる危険性があります。彼らはパートナーに「特別な人」としての役割を求めますが、それは彼らの自己肯定感を保つための「承認供給源」としての役割に過ぎません 。このような関係が続けば、パートナーは精神的に疲弊し、彼が求める「承認」を与えられなくなった時、別の「承認供給源」を探しに行く可能性もあります 。
彼の支配的な態度や不要なアドバイスは、一見すると「面倒見の良さ」や「頼りがい」と誤解されがちですが、それはあくまで彼の優位性を確かめるための行動です 。彼が本当にあなたに与えているものが、見返りを求めない「愛」なのか、それとも彼の優位性を満たすための「承認」なのか、自分の心に問いかけてみてください。
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