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割り勘論

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香取健一
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金で測るな。そこに男の矜持はあるか? 割り勘を主張する女の、真の意図を見抜け 勘定は、男の生き様を映す鏡だ

今回は男女の勘定について話そう。昨今、「割り勘」だの「奢り」だのと、耳障りな議論が飛び交う。だが、この問題の本質は、金の多寡ではない。そこに現れる男の器、そして女の覚悟だ。

金で測るな。そこに男の矜持はあるか?

「男が奢るべきだ」「いや、対等なのだから割り勘が当然」――。そんな議論を聞くたび、俺は虚しさを覚える。金銭のことだけで、男と女の関係を語ろうとする浅はかさ。

男が女に奢る。それは、単なる財布の紐の緩さではない。「この場は、俺が全て引き受ける」という、男の矜持だ。女を安心させ、今日の時間を心ゆくまで楽しんでほしいという、静かな意思表示だ。そこに、打算もなければ、下心もない。ただ、男として、その場をスマートに収めるという、責任感があるだけだ。

もちろん、女が「私も出す」と申し出るのは、その心遣いだ。それは女の美点だろう。だが、そこで男が「ああ、じゃあ」と安易に応じるのは、どうだ? その瞬間に、男の器は小さく見える。女が申し出たとしても、「いや、ここは俺が」と毅然と対応する。そこに、男の覚悟が滲み出る。それができない男は、何を女に示せるというのか。

割り勘を主張する女の、真の意図を見抜け

一方で、女の方から強く割り勘を主張するケースもある。その裏にあるものを見抜かなければならない。

「対等でありたい」という自立心か。それとも、男に借りを作りたくないという、警戒心か。あるいは、男の財布を気遣う、優しい心根か。

もし女が、「男に頼りたくない」という自立心から割り勘を求めるならば、それを尊重するのも男の度量だ。だが、その場合も、男は女より多く出す、あるいは次の機会は自分が持つなど、男としての配慮を忘れてはならない。決して、機械的に半分ずつなどという、無粋な真似はするな。

だが、もしそれが、男の頼りなさに呆れ、「あなたに奢ってもらうほどの価値を感じない」というメッセージであるならば、男は己を省みるべきだ。金の問題ではない。あんたの人間としての魅力が問われているのだ。

勘定は、男の生き様を映す鏡だ

男女の勘定問題は、単なる金の支払いではない。それは、男の価値観女への接し方、そして何よりも男としての生き様を映す鏡だ。

女に全てを奢ることが常に正解ではない。だが、「この場は俺が責任を持つ」という、揺るぎない覚悟と、それをスマートに実行する行動力。それこそが、男が女に示すべき「器」だ。

金にケチる男に、女はついてこない。だが、金を出すだけで、女が惚れるわけでもない。そこに、男の風格があるかどうかだ。

真の男は、勘定の場でさえ、己の矜持を示す。それができなければ、あんたはただの「おっさん」に過ぎない。

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男はただ偉そうにするな。
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