優秀な人ほどエージェントを避ける…その理由を知ってますか?
「人材紹介会社を使っても、良い人がなかなか来ないんだよね」
そんな話、最近よく聞きませんか?
中小企業の社長さんと話していると、決まってこのフレーズが出てきます。
確かに、費用もそれなりにかかるし、成果報酬型の仕組みだから損はないと言われても、「この人で良かったのか?」と不安になることも多い。
そもそも、優秀な人材って本当に紹介会社経由で動いてるの?
この問いの答え、実はかなりはっきりしています。
実情を知れば知るほど、「そりゃ採れないよな」と納得するはずです。
今日はその話、遠慮なく深堀りしていきます。
動いている人材と、動かない優秀層
まず、紹介会社に登録している人ってどんな人だと思いますか?
もちろん、中には優秀な人もいます。
でも多くは、「今の職場を辞める理由が明確にある人」「転職活動のサポートが必要な人」「条件を最優先に考える人」です。
逆に、成果を出していて、職場で評価されていて、仕事にもやりがいを感じているような人材はどうでしょう?
わざわざエージェントに登録して、職歴を整理して、面談して、希望条件を伝えて…って、やると思いますか?
やらないんです。
つまり、「優秀だけど今すぐ転職したいわけではない人」は、そもそも紹介市場に出てこない。
ここが大きな落とし穴です。
報酬構造が“紹介会社ファースト”にしてしまう
人材紹介会社は、紹介して入社が決まれば報酬が発生します。
多くは「年収の30%」という設定。
例えば、紹介で採用した人の年収が400万円なら、紹介会社には120万円が支払われます。
これ、どっちの利益を優先する構造だと思いますか?
求職者?企業?いや、紹介会社自身です。
彼らのKPIは「マッチ度」ではなく「決定件数」。
マッチしなくても、とにかく入社が決まればOKなわけです。
だから、「そこそこ条件が合っていれば押し込む」というケースもゼロではありません。
当然、入社後のミスマッチや早期退職につながるリスクも高まります。
あなたの会社に本当にフィットするかどうか?
そこまで見て動いてくれるエージェントは、実はごく少数なんです。
自社の空気感や価値観は、紹介だけじゃ伝わらない
エージェント経由で応募してくる人は、求人票とエージェントのトーク情報だけで判断しています。
あなたの会社の空気感や、社員の雰囲気、現場の温度感なんて、実際に面接で会うまで伝わりません。
逆に、優秀な人って、そういう「細かい空気」をすごく気にします。
チームの雰囲気、上司との相性、会社の価値観。
それがわからないまま転職するって、彼らにとってはものすごいリスクなんです。
だから彼らは、自分で調べ、自分で判断したがる。
つまり、エージェントを介さず、自分の足と目と耳で企業を見る傾向がある。
そうなると、社長の発信とか、社員の声とか、SNSでの雰囲気発信とか。
そういう“直接感じられる情報”の方が、彼らに届きやすいんです。
実例:紹介で失敗した会社、発信で成功した会社
ある建設系の中小企業。
人材紹介会社を使って3名採用したけれど、半年以内に全員辞めてしまった。
理由は、「思ってた会社と違った」というもの。
そこでその会社は、人材紹介の利用をやめ、会社のインスタとnoteを立ち上げた。
社長の思いや、社員の日常、仕事の面白さや苦労などを毎週発信。
最初は何の反応もなかったけど、半年後。
DMから「会社の雰囲気を見て、自分も挑戦したい」と応募が来た。
その人は現場でもバリバリ活躍し、今や現場の柱になっている。
この違い、何かわかりますか?
「求人の熱量」が、自社から出ていたかどうか。
紹介会社は、求人の一部しか伝えられない。
でも、自分たちで発信すれば、会社の“体温”ごと届けることができるんです。
自社で人を集めるという発想へ
「紹介会社を使えば採用が楽になる」
その発想自体は否定しません。
でも、それ“だけ”に頼ると、優秀な人材には届かない可能性が高いんです。
優秀な人は、「紹介される」のを待ってるわけじゃなく、「自分から選ぶ」んです。
だからこそ、自社の価値観やビジョンを発信していく必要があります。
発信といっても難しいことをする必要はありません。
・noteで会社の裏側を語る
・SNSで日常の仕事風景を出す
・YouTubeで社員が働く姿を映す
・社長が自分の考えを語る動画をアップする
それだけで、「この会社、ちょっと気になるな」と感じる人が、確実に現れます。
紹介会社にお金を払う代わりに、その予算を「自社のメディア」に回す。
それだけで、出会える人材の質は、きっと変わります。
最後に伝えたいこと
もし今、「紹介会社から来る人が合わない」と感じているなら。
それは、あなたの会社に魅力がないのではなく、魅力が伝わっていないだけです。
優秀な人は、静かにこちらを観察しています。
声を上げる会社、内側を見せてくれる会社を選ぼうとしています。
だったら、こっちから出ていきましょう。
発信しましょう。
語りましょう。
あなたの会社に共感してくれる人材は、必ずいます。
あとは、その人たちに届く手段を持つだけです。
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?
コメントを投稿するには、ログインする必要があります。