中小企業こそ“採用内製化”を急げ!外注の限界が見えてきた今
「人が採れないから、とりあえず紹介会社に頼む」
この判断、実はじわじわと会社の首を絞めているって気づいてますか?
人材紹介会社の利用そのものが悪いわけじゃない。むしろ、短期的に必要な戦力を手に入れる手段としては優秀です。でも問題は、それに“慣れてしまうこと”。この外注依存が、長期的に中小企業の採用力を腐らせているんです。
採用というのは、ただ人を集める行為じゃありません。会社の未来を描き、その未来に一緒に向かってくれる仲間を見つける仕事です。そんな大事なこと、他人任せでいいんですか?
今回は「採用を内製化する」ことが、なぜ今すぐ必要なのか。なぜそれが“生き残る会社”の絶対条件になるのか。わかりやすくお伝えしていきます。
頼るほどに弱くなる、というジレンマ
「紹介会社を使ったら人は来た。でも、すぐ辞めた」
「高い紹介料払ったのに、3ヶ月で辞められて赤字」
こんな話、もう聞き飽きましたよね。実際、うちのクライアントの半分以上が、最初このループにはまっていました。
考えてみてください。紹介会社って、“成果報酬型”であることが多いですよね。つまり「採用できたかどうか」がゴール。紹介会社は、会社に本当に合う人材かどうかまでは、正直そこまで見ていません。
だって、紹介会社のミッションは「紹介すること」なんですから。
採用がうまくいくかどうかは、むしろその先。
どんな人を求めているのか、なぜうちの会社なのか、入社後にどんな関わりをしていくのか。ここが全然語れていないと、たとえ“経歴バッチリ”の人が来ても、3ヶ月後にはスッといなくなってしまう。
じゃあ、それを語れるのは誰か?
間違いなく、社長か、社長の想いを共有している社内の人間しかいません。だからこそ、採用活動の設計は「社内でやる」のが本来あるべき姿なんです。
外注モデルの終焉は、もうすぐそこに来ている
ここで少し冷静になってみましょう。
採用を“業務委託”のように外に出す発想が根付いたのって、リーマンショック後からなんですよね。コスト削減や効率化の名のもとに、人材確保もアウトソーシング化していく流れが加速した。
でも、そのピークはもう超えました。
今の時代、人材紹介会社も「人が足りない」んです。エージェントの質も落ち、紹介される人材も似たり寄ったり。何社にも同じ人が回されるから、求職者の方がむしろ“選ぶ側”になってる。
するとどうなるか。
紹介会社に頼んでも、「条件のいい会社」や「ブランドのある会社」に人が流れていってしまう。
つまり、中小企業は後回しにされる。悪くすれば、紹介会社にすらまともに相手にされなくなる。
この現実、もう気づいている会社は“とっくに”内製化に舵を切り始めてます。
採用を自分たちの手に取り戻す会社がやっていること
「内製化」と聞くと、なんだか面倒そう、大変そう…と思うかもしれません。
でも実際にやっているのは、意外とシンプルです。
ある地方の製造業の社長さんは、毎月1回、自分の想いを発信する採用ブログを更新しています。「うちで働く意味」「こんな社員がいてくれて助かってる」「会社を通じてやりたいこと」など、肩肘張らずに書いているだけ。それだけで、応募がゼロだった求人が、月に3件、5件と来るようになったんです。
別の建設業の会社では、社員インタビュー動画をYouTubeに投稿したところ、「この雰囲気で働きたい」と応募してきた若手が入社、今では現場のリーダーに育っています。
共通しているのは、どの会社も「自分たちの言葉」で伝えているということ。
そして「誰を採りたいのか」「どう育てたいのか」が明確になっていること。
それを考える過程こそが、実は“採用力”そのものを育ててくれるんです。
最後に、
結局、採用って「未来の仲間探し」なんですよ。
それを人任せにして、上手くいくはずがない。
紹介会社を否定しているわけじゃありません。
ただ、それに“頼りきる構造”が会社を蝕んでいく、という話です。
採用が内製化されている会社は、社員も採用に関わるし、会社の“人を見る目”も育ちます。会社の中に「人を育てる文化」が根付きます。そこに応募してきた人は、安心して働けるし、長くいてくれる。
逆に、紹介会社に丸投げしてる会社は、いつまでも「人がいない」「採っても辞める」と言い続けることになる。
どちらの未来を選びますか?
3年後、あなたの会社に“採用文化”は育っていますか?
それとも、いまだに「誰か紹介してくれないかな」と外を見ていますか?
これからの時代、会社の競争力は「採用力」そのものになります。
だったら、その力を、まずは自分たちの手に取り戻すところから始めませんか?
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