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「とりあえず給料もらえればいいや」が蔓延する会社の末路

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みんちゃん【求人マーケッター】
目次
一見穏やか、でも中身は“熱のない職場” やる気の火が消えた職場が抱える“見えないコスト” あの会社で起きた“静かな退職”の連鎖 熱を取り戻すために、必要なのは“意味の再設計” だから、まず問いかけよう。「うちの職場、熱ある?」

一見穏やか、でも中身は“熱のない職場”

「辞めるとは言ってないし、特に不満も聞いてない」

「とりあえず毎日出社してるし、指示すればちゃんと動く」

「でも…なんだか空気が重い。会話も減った気がする」

そんな違和感、覚えがありませんか?

実は今、全国の企業でひそかに進行しているのが「静かな退職(quiet quitting)」です。

働く意欲がゼロなわけじゃないけれど、「求められたことだけやっていればいいでしょ」と、最低限しかやらない。

ガツガツ動くわけでもないし、反発もしない。

けれど、何かを提案することも、自分から関わることもない。

言うなれば、“生きてるけど死んでる”社員が、オフィスのあちこちに存在している状態です。

この「とりあえず給料もらえればいいや」モード。

じつは、辞めてしまう社員よりも、ずっと厄介かもしれません。

なぜなら――

会社の空気を静かに腐らせるからです。

やる気の火が消えた職場が抱える“見えないコスト”

静かな退職の問題点は、「目に見えにくいこと」。

だからこそ、多くの経営者や管理職が見落としがちなんです。

売上が急激に落ちるわけでもない。

クレームが急増するわけでもない。

でも、確実に起こっているのは、

・アイデアが出なくなる

・議論がなくなる

・「なんとなくやってる」人が増える

・チャレンジする人が減る

・成果に波が出にくくなる

・新人が育たない

そして気づいたときには、こうなっているんです。

「採用しても、なぜか活気が出ない」

「リーダー候補が育たない」

「社内に希望や目標がない」

まるで、誰かが職場に“無気力ガス”を撒いたかのように。

やる気って、意外と空気感染するんです。

1人が冷めていると、隣の人もだんだん無言になる。

「なんで自分だけ頑張ってるんだろう」って疑いが芽生える。

こうして、全体がじわじわ沈んでいく。

しかも、問題は“表面化しない”からやっかい。

社員の本音は口にされず、「まあ、給料もらえるし」と淡々と日々を過ごすだけ。

だから、経営者や上司が気づくころには、もう熱はほとんど残っていないことも多いんです。

あの会社で起きた“静かな退職”の連鎖

ここで、ある中小企業で実際に起きたエピソードを紹介します。

その会社は、IT系の開発ベンチャー。社員数は30名ほど。

もともと活気のある会社でしたが、ある時期から「会議で発言が減った」「指示待ちの社員が増えた」という変化が起こり始めました。

原因は、ある管理職の異動でした。

その人は、いわゆる“実務派”。

仕事は正確で、効率も良く、言われたことはきっちりこなすタイプ。

でも、部下との会話はほとんどなく、目標設定やフィードバックも最低限。

「俺がやった方が早いから」で、業務を抱え込みがちでした。

部下たちは、次第に「自分の意見は必要ないんだ」と感じ始め、

提案も発言も少なくなっていきました。

そのうち、「とりあえずやればいいんでしょ」という空気が蔓延。

やがて、会議での沈黙が常態化。

チャットのやりとりも減り、「空気だけが重たい職場」に。

最終的に、数名の若手社員が立て続けに退職しました。

「ここにいても、自分が成長する未来が見えなかった」と言って。

これが、“静かな退職”の末路です。

誰も声を荒げて辞めたわけではない。

でも、確実に“熱”が失われ、優秀な人からいなくなっていった。

熱を取り戻すために、必要なのは“意味の再設計”

この問題の本質は、社員のやる気がないことではありません。

むしろ、多くの社員は「頑張りたい気持ち」は持っているんです。

ただ、それが“発揮される環境”になっていない。

人が動くのは、納得できる理由があるとき。

「この仕事は、誰のために、何のためにやっているのか?」

「自分の仕事に意味があるのか?」

この問いに答えられないと、エネルギーは湧きません。

そこで必要なのは、マネジメントの“意味の再設計”です。

・業務の背景を説明する

・成果が誰の役に立っているかを共有する

・小さな成長をフィードバックする

・「気づき」を言語化してシェアする文化をつくる

たとえば、ある企業では「今月いちばん“ありがとう”を言われた人」を毎月発表しています。

数字やKPIじゃなく、“誰かの役に立った実感”を軸にした取り組みです。

これを始めてから、社員の表情が変わったそうです。

「自分の仕事に価値がある」と実感できるだけで、こんなにも人は動き出すんだと。

意味のある場所には、人は自然と集まります。

逆に、意味のない場所からは、静かに離れていきます。

だから、まず問いかけよう。「うちの職場、熱ある?」

「辞めたい」と言われる前に。

「辞められてしまった」と嘆く前に。

今こそ、自分の会社を見てみませんか?

・社員同士の会話に熱はあるか?

・部下の目が輝いている瞬間を、最近見たか?

・頑張っている人を、きちんと“意味ある言葉”で称えているか?

・やることの背景や目的を、きちんと共有できているか?

この問いに「うーん」と詰まったら、静かな退職はもう始まっているかもしれません。

会社は、仕組みだけじゃ動きません。

人が心から動くとき、初めて組織が前に進みます。

「とりあえず給料もらえればいいや」

そんな言葉が当たり前になった職場では、未来はつくれません。

逆に言えば、その空気を変えるのは、

社長や上司が“意味ある一言”を発するところから始まります。

たった一言で、沈んでいた職場に火が灯ることだってあるんです。

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