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『希望と備えの後編 ~それでも私たちは生きていける~』

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目次
みなさん、こんにちは! 後編では、そこから一歩進んで── 【第11章】 “寿命100年時代”に備えるという現実 「そんなに長く生きられるなんて、うらやましい」 たとえば、 老後の生活は、 ──これらを組み合わせて支える時代なのです。 たとえば── “100年生きる時代”を不安に感じるのではなく・・ 【第12章】 老後の生活費、どう計算する? 🔸まずは基本的な支出 👉 合計:約17〜20万円/月 🔸年金収入とのバランス 🔸チェックポイント:「老後の家計の見直し」 【第13章】 持ち家と賃貸、どちらが得なのか? ■老後の生活を考えるとき、多くの人が一度は悩むテーマ── 🔹【持ち家のメリット】 🔸【持ち家のデメリット】 🔹【賃貸のメリット】 🔸【賃貸のデメリット】 🔶あなたに合った選択とは? ✅ 持ち家でのびのび暮らしたい? ✅ 便利な場所に身軽に住み替えたい? ✅ 修繕や管理の手間を自分で担える? ✅ 家族や支援者の近くに住む予定は? 【第14章】 医療費・介護費の予測できない怖さ なぜなら、それらは── 🔸医療費の実際 たとえば── 🔸介護費の実際 🔶「備えることが難しいからこそ、対策を」 ✅ 金額が大きくなる可能性がある ✅ いつ必要になるかが読めない ✅ 長期化する恐れがある 一般的には、 とはいえ、それが難しい場合でも── 【第15章】 収入がなくなる不安と“生きがい”の話.・・ それが── 🔸給料がなくなるという現実 🔸「働くこと=収入」だけではなかった ──そんな声が、定年後に少しずつ増えていくのです。 🔹“生きがい”の再構築がカギ 🔶“収入ゼロ”が不安なのではない。“役割ゼロ”が不安なのだ だからこそ、これからの老後は── 【第16章】 「なんとかなる」と思っても不安になる理由 それは、決して無責任ではなく── 🔸不安の原因は「見えない未来」 🔸周りと比べてしまう苦しさ 🔹「なんとかする」ための準備が、真の安心 たとえば── 🔸ひとりで抱えない 🔶「なんとかなるさ」に、根拠と支えを添えて 【第17章】 不安にどう向き合う?心を軽くする考え方 「老後が不安です」 でも── 🔸不安は“生きる力”の裏返し 🔹完璧を求めない でも現実には・・ ──そんな“想定外”の連続が、人生の自然な姿です。 たとえば、 🔸「いま、できること」に集中する だからこそ大切なのは、 🔹比べない、焦らない、自分らしく “老後の幸せ”に、正解はありません。 「何が正しいか」ではなく、 **「自分がどうありたいか」**を軸にすることで、 🔶不安の正体は「知らないこと」と「抱え込みすぎ」 【第18章】 それでも、私たちは生きていける ──それでも、私たちは生きていけるのです。 🔸制度は“使わなければ意味がない” ★まずは、“知ること”。 ★そして、“調べること” ★さらに、“相談すること”。 🔹誰かとつながることで、人生は続いていく 🔸老後は“縮小”ではなく“再構築” 「老後は自由だ」と言われるのは・・ 暮らし方も、生き方も、人付き合いも、価値観も── 🔶 それでも、私たちは大丈夫 何十年も働き、家族を支え、社会の一員として歩んできた。 【第19章】 “老後の不安”を希望に変えるために 気づいたことはありませんか? そのための“5つの視点”を最後にまとめます。 🔹1. 「完璧な準備」ではなく「今できる備え」を 🔹2. 「一人で抱えない」ことを選ぶ 🔹3. 「知らなかったことを知る」だけで、世界は変わる 🔹4. 「生きがい」は、与えられるものではなく、自分で見つけるもの 🔹5. 「老後=縮小」ではなく、「再設計のチャンス」と考える 🔶 最後に──あなたへ、静かなエールを ★不安があってもいい。 ★悩んでいても大丈夫。 あなたの老後に、安心と笑顔が増えていきますように。 そして、今日という日が、 その“はじめの一歩”になりますように。

みなさん、こんにちは!

ここからは、いよいよ後編です。

前編では「老後2000万円問題」の不安や制度のズレ、

長くなった人生への戸惑いについてお話ししました。

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後編では、そこから一歩進んで──

■実際の生活費はどれくらい?

■制度を使うとどう変わる?

■“お金だけじゃない備え方”って?

■心を軽くするヒントはあるの?

そんな疑問にやさしく寄り添いながら、

“それでも、私たちは大丈夫”と思える視点を一緒に見つけていきます。

それでは、第11章「寿命100年時代に備える現実」からスタートです。

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【第11章】

“寿命100年時代”に備えるという現実

「人生100年時代」という言葉を、どこかで耳にしたことはありませんか?

かつては夢物語だった「100歳まで生きる」という未来が、

今では現実味を帯びてきています。

実際、100歳以上の高齢者は日本全国で9万人を超え、

いまや“特別な存在”ではなくなりつつあります。

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「そんなに長く生きられるなんて、うらやましい」

──そう感じる人もいれば、

「え…それって不安のほうが大きいかも」と戸惑う人もいるでしょう。

それもそのはず。

寿命が伸びるということは、それだけ長く生活費が必要になるということでもあります。

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たとえば、

65歳で退職して、100歳まで生きるとすれば、老後は35年間。

毎月20万円で生活すると仮定すれば、20万円 × 12か月 × 35年 = 8,400万円。

これは、あくまで生活費だけの試算です。

医療費や介護費、家の修繕、車の買い替え、冠婚葬祭──

そのすべてを含めれば、1億円近くかかる人も、現実にはいるのです。

「そんなのムリに決まってる」と思われるかもしれません。

でも、大切なのはすべてを自分ひとりで賄おうとしないことです。

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老後の生活は、

・公的年金

・企業年金や個人年金保険

・貯金や退職金

・そして、制度や支援、家族の協力

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──これらを組み合わせて支える時代なのです。

また、「働き続ける」という選択肢も重要です。

高齢者雇用が進み、70歳以上でも働ける環境が整ってきました。

身体が動く限り、週に数日でも収入を得られれば、

貯金の減りを遅らせることができ、生活に張りも出ます。

もちろん、すべての人が働けるわけではありません。

だからこそ、“お金だけに頼らない”生き方の準備も必要なのです。

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たとえば──

・地域活動に参加して、居場所と仲間を得る

・自治体の高齢者支援サービスを活用する

・住まいをダウンサイジングして生活コストを下げる

・生活支援や見守り体制を早めに整える

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“100年生きる時代”を不安に感じるのではなく・・

どう備えるか、どう暮らすかを前向きに考えることが求められています。

長く生きることは、決して負担だけではありません。

その時間をどう使うかで、「第二の人生」が大きく変わっていくのです。

次に、その長い人生における「現実の生活費」がどれくらいかかるのか──

具体的な数字をもとに、老後の生活費の内訳について見ていきましょう。

100年生きる時代の現実と向き合う

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【第12章】

老後の生活費、どう計算する?

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「老後にいくら必要か?」という問いは、

とても漠然としていて、答えが出しにくいものです。

2000万円という数字ばかりが独り歩きしていますが、

本当に必要な金額は、**「あなたの暮らし方次第」**なのです。

では実際に、老後の生活費はどれくらいかかるのか?

具体的な項目と金額を見ていきましょう。

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🔸まずは基本的な支出

以下は、総務省の家計調査(高齢夫婦無職世帯)をもとにした平均的な月額支出の例です。

・食費:約6万5千円

・住居費(固定資産税・修繕など):約1万5千円

・水道・光熱費:約2万円

・通信費・交通費:約1万5千円

・医療費:約1万円

・保険・税金:約5千円

・趣味・娯楽:約2万円

・雑費・交際費など:約2万円

👉 合計:約17〜20万円/月

これが“持ち家”で、特に大きな医療・介護がない場合の一例です。

もちろん、個人差は大きく、

・持ち家か賃貸か

・自動車の保有有無

・外食やレジャーの頻度

・地域による物価の違い

などによっても変わってきます。

たとえば、賃貸住宅に住んでいる方であれば、

月々の家賃が5〜7万円かかるため、全体の生活費は月25〜27万円になることもあります。

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🔸年金収入とのバランス

一方で、収入の柱となるのが公的年金です。

・厚生年金の夫と国民年金の妻のモデル世帯:約21〜23万円/月

・国民年金のみの単身者:約6.5万円前後/月

つまり、厚生年金がある夫婦なら、

支出20万円 vs 収入21万円 という“わずかな黒字”のケースもありますが、

単身で国民年金のみの場合は、毎月10万円以上の赤字となる可能性もあります。

この差が、「2000万円が必要」と言われる原因です。

でも大切なのは、“必要額”を平均で見ないことです。

✔年金額は人それぞれ。

✔生活スタイルも人それぞれ。

必要な生活費を「自分基準」で計算することが、もっとも現実的な第一歩です。

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🔸チェックポイント:「老後の家計の見直し」

老後の生活費を把握するためには、次の3点を考えてみましょう。

・固定費を明確にする

→ 家賃、保険料、通信費など毎月必ずかかるお金。

・変動費を把握する

→ 食費、交際費、趣味など、月によって変わる支出。

・突発的な支出も想定する

→ 家電の買い替え、家の修繕、医療費など。

これらをもとに、1か月の平均支出額を出し、

年金とのバランスをチェックすることで、将来的な赤字・黒字の予測が立てられます。

そして、不足が出そうなら──

「節約」だけでなく「収入の確保」「制度の活用」も含めた対策を考えるのが現代流です。

次は、老後の大きな支出項目のひとつである「住まい」に注目し、

**持ち家と賃貸、どちらが得なのか?**という視点で考えてみましょう。

老後の生活費、どう見直す?

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【第13章】

持ち家と賃貸、どちらが得なのか?

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■老後の生活を考えるとき、多くの人が一度は悩むテーマ──

それが「持ち家」と「賃貸」、どちらの方が安心でお得なのか、という問題です。

人生の中で最も大きな買い物とも言える“住まい”。

定年後の暮らしにおいて、住まいのあり方は家計の安定にも、心の安心にも大きく影響します。

それぞれのメリットとデメリットを、見ていきましょう。

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🔹【持ち家のメリット】

・家賃がかからないため、毎月の固定費が少ない

・自分の所有物なので、自由にリフォームや改修ができる

・売却・賃貸・住み替えなど、資産としての活用が可能

・「住まいに追い出される不安が少ない」

多くの方が、「家賃の心配がないから、老後は楽」と考えるのはこのためです。

とくにローン完済後の持ち家であれば、生活費がぐっと抑えられます。

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🔸【持ち家のデメリット】

・修繕費や固定資産税など、意外と維持費がかかる

・高齢になると階段や段差など、住環境が合わなくなるケースも

・地域によっては、交通の便や買い物環境が不便になる

・売却が難しいエリアの場合、資産価値が下がるリスクも

特に、築年数の経った一戸建ては、

屋根や外壁の修繕・給湯器や水回りの交換など、

10年〜15年ごとに大きな出費が発生する可能性があります。

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🔹【賃貸のメリット】

・家の維持管理は大家や管理会社が行ってくれる

・住み替えがしやすく、ライフスタイルに合わせて引っ越し可能

・バリアフリー対応の住宅やサービス付き高齢者住宅なども選べる

・不動産価格の変動に左右されない

「年を取ったら便利な場所に引っ越したい」という方には、

賃貸の柔軟性は大きな魅力です。

また、急な介護が必要になったときにも、住み替えがしやすい点が強みです。

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🔸【賃貸のデメリット】

・家賃は生涯払い続けなければならない

・高齢になると入居を断られることも(賃貸の“高齢者差別”)

・更新料・保証人・敷金礼金など、初期費用の負担が重い

・賃料が上昇する可能性もある(特に都市部)

・年金生活に入ると、安定した家賃支払いが難しくなるリスクもあります。

「退去を求められたらどうしよう…」という不安が常につきまとう方もいるでしょう。

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🔶あなたに合った選択とは?

最終的には、「どちらが得か」ではなく、

**「どちらが自分の老後に合っているか」**という視点が重要です。

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✅ 持ち家でのびのび暮らしたい?

✅ 便利な場所に身軽に住み替えたい?

✅ 修繕や管理の手間を自分で担える?

✅ 家族や支援者の近くに住む予定は?

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こうした点を総合的に考えた上で、

「売却・リフォーム・住み替え・賃貸化」など、

複数の選択肢を視野に入れておくと安心です。

また、高齢者向けの住宅支援制度や、

自治体の家賃補助・住み替え相談窓口なども活用してみましょう。

老後の住まいは、“お金”だけでなく、“心の安定”にも直結します。

だからこそ、早めの準備と柔軟な発想が、未来の安心につながるのです。

次は、もうひとつの老後の大きな不安──

**「医療費・介護費」**について、現実的に考えてみましょう。

持ち家?賃貸?老後の住まい選びは・・

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【第14章】

医療費・介護費の予測できない怖さ

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「老後資金が足りるかどうか」と考えたとき、

もっとも不安の声が多いのが、医療費と介護費の問題です。

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なぜなら、それらは──

・いつかかるかわからない

・いくらかかるかわからない

・どれだけ続くかわからない

という、**“予測不能な支出”**だからです。

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🔸医療費の実際

高齢になると、持病が増えたり、通院の頻度が上がったりして、

医療費の支出はどうしても増加傾向になります。

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たとえば──

・血圧や糖尿病の薬で、毎月数千円〜1万円

・定期的な検査や治療で1〜2万円

・入院や手術があれば、一度で数十万円の出費もあり得ます

幸いなことに、日本には「高額療養費制度」や「後期高齢者医療制度」があります。

これにより、自己負担には上限が設けられていますが、それでも入院時の差額ベッド代、食事代、雑費など、制度の対象外の支出は無視できません。

また、歯の治療や補聴器などは保険が効かないことが多く、予想外の出費になることもあります。

.

🔸介護費の実際

さらに大きな不安が「介護」です。

要介護状態になると、生活のあらゆる面で支援が必要になります。

公的介護保険制度があるとはいえ、自己負担は完全には免れません。

・デイサービスや訪問介護:月1万円〜3万円

・福祉用具のレンタル・住宅改修:数万円〜十数万円

・特別養護老人ホーム:月6万〜10万円前後

・民間の有料老人ホーム:月20万円以上の場合も

さらに、夫婦どちらかが介護を必要とするようになれば、

もう一方にも生活負担・精神的負担がのしかかってきます。

また、認知症などで**“長期化する介護”**になると、

数年〜十数年にわたって家計を圧迫するケースもあります。

.

🔶「備えることが難しいからこそ、対策を」

こうした医療・介護費の特徴は、

✅ 金額が大きくなる可能性がある

✅ いつ必要になるかが読めない

✅ 長期化する恐れがある

という点で、非常にリスクが高い支出です。

だからこそ、老後資金を考える際は、

「日々の生活費」だけでなく、**“医療・介護のための予備費”**も含めて準備することが重要なのです。

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一般的には、

📌 生活費とは別に、予備費として200万〜500万円程度を確保しておくのが理想とされています。

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とはいえ、それが難しい場合でも──

・医療保険や介護保険の見直し

・自治体の高齢者支援サービスの確認

・在宅介護支援や訪問診療の制度の理解

・早めの“終の住処”の選定や話し合い

など、“情報と心の準備”をしておくだけでも、

いざという時の安心感は大きく変わります。

不安をゼロにすることはできなくても、

「知っているか」「備えているか」で、乗り越え方が変わってくるのです。

次は、老後の不安の中でももっとも根深いもの──

「収入がなくなることによる喪失感」や「生きがいの問題」について考えていきましょう。

医療と介護の日を見逃せない現実

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【第15章】

収入がなくなる不安と“生きがい”の話.・・

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老後のお金の話というと、どうしても「貯金はいくら必要か」「年金だけで足りるのか」といった“数字”の話に偏りがちです。

しかし、実際にはもうひとつ、とても重要な側面があります。

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それが──

**「収入がなくなることによる不安」と「生きがいの喪失」**です。

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🔸給料がなくなるという現実

長年働いてきた人にとって、給料日は“自分の価値が証明される日”でもありました。

「働いた分だけ報われる」──そんな日常が、定年を迎えた瞬間、突然終わります。

・口座に振り込まれていた毎月の収入がなくなる

・年金は2か月に一度の支給で金額も少なめ

・消費に対する心理的なブレーキが強くなる

「もう自分は“稼げない存在”なのか…」という思いが、

経済的不安だけでなく、精神的な空白感を生むのです。

.

🔸「働くこと=収入」だけではなかった

実は、働くことには“お金を稼ぐ”以上の意味がありました。

・誰かから必要とされる

・社会とつながる

・一日のリズムができる

・成長や達成感を感じられる

これらが一気に失われたとき、人は「自由」よりも「不安」に包まれてしまいます。

・「朝起きる理由がない」

・「話す相手がいない」

・「毎日が日曜日なのに、楽しくない」

.

──そんな声が、定年後に少しずつ増えていくのです。

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🔹“生きがい”の再構築がカギ

では、この“空白”をどう埋めればいいのでしょうか?

答えは、「生きがいの再構築」にあります。

それは、必ずしも大きなことやお金がかかることではありません。

・毎日歩くルートに季節を感じる

・地域の活動に顔を出してみる

・趣味を見つけて仲間をつくる

・孫との時間を大切にする

・困っている人に手を貸す

こうした“小さな活動”こそが、心に灯をともしてくれます。

また、「まだ働けるなら、少し働く」という選択肢も有効です。

・週に数回の短時間パート

・地域の支援活動(ボランティア)

・経験を活かしたシニア人材の登録

“完全に退く”のではなく、“ゆるやかに移行する”ことで、

生活にメリハリが生まれ、心にも余裕が出てきます。

.

🔶“収入ゼロ”が不安なのではない。“役割ゼロ”が不安なのだ

老後の不安の本質は、実は「お金の額」だけではありません。

**「自分の存在が社会や家族の中でどう位置づけられるか」**という“役割の不在”こそが、人を深く不安にさせるのです。

.

だからこそ、これからの老後は──

**「どう暮らすか」よりも「どう生きるか」**を意識することが、

お金に左右されない“満足度の高い人生”につながっていくのではないでしょうか。

では次に、老後資金に関する情報が飛び交う中で、

「なんとかなる」と思いつつも、なぜ不安が拭いきれないのか──

その心理的な背景を探っていきましょう。

収入がなくても”生きがい”は作れる

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【第16章】

「なんとかなる」と思っても不安になる理由

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・「老後のこと? まあ、なんとかなるでしょ」

・「これまでだって、何とかやってきたし…」

そんなふうに思っている方も多いかもしれません。

.

それは、決して無責任ではなく──

むしろ、これまでの経験から身につけた“生きる知恵”とも言えます。

けれども、心のどこかに引っかかるのです。

・「本当にこのままで大丈夫かな…」

・「もしもの時、備えが足りなかったら…」

そうした漠然とした不安が、「なんとかなる」の裏側に隠れていることも

少なくありません。

.

🔸不安の原因は「見えない未来」

老後の不安は、ほかの悩みとは少し違います。

それは、「見えない」「わからない」「比較できない」からこそ、

やっかいなのです。

・自分が何歳まで生きるのか分からない

・いつ病気になるか分からない

・どれくらいお金が必要なのか分からない

・周囲の老後の実情が見えづらい

このように、答えのない問いに囲まれているからこそ、

「なんとかなる」と言いながらも、心は落ち着かないのです。

.

🔸周りと比べてしまう苦しさ

・SNSやテレビで見る「豊かな老後」。

・友人が語る「余裕のある暮らし」。

それらと自分を比べてしまい、「自分だけ取り残されているのでは」

と感じてしまうこともあります。

でも、表に見える部分だけで判断してはいけません。

誰もが不安を抱え、見えないところで悩みながら暮らしています。

老後に「完璧な安心」など、誰にもないのです。

.

🔹「なんとかする」ための準備が、真の安心

本当の安心とは、「なんとかなるさ」と信じることではなく、

「なんとかするための準備と支え」を持っていることです。

.

たとえば──

・年金額や生活費の見直し

・使える制度や支援の情報収集

・誰かと相談できる環境づくり

そういった“小さな備え”の積み重ねが、「なんとかなる」を

“根拠ある安心”へと変えてくれます。

.

🔸ひとりで抱えない

老後の不安は、ひとりで抱え込むと大きくなります。

でも、誰かに話すだけで、気持ちは驚くほど軽くなるのです。

・家族と未来のことを話してみる

・友人に不安を打ち明けてみる

・専門家や地域の相談窓口に頼ってみる

そうした「つながり」があれば、

「きっと大丈夫」と思える瞬間が、少しずつ増えていくはずです。

.

”なんとかなる”の裏にある不安

.

🔶「なんとかなるさ」に、根拠と支えを添えて

未来のことは誰にも分かりません。

でも、備えがあれば、乗り越えられることはたくさんあります。

「なんとかなる」とつぶやくだけで終わらせず、

「なんとかできるはず」と思える準備を──

今から、少しずつ始めていきましょう。

「なんとかできるはず」と思う

.

【第17章】

不安にどう向き合う?心を軽くする考え方

.

「老後が不安です」

この言葉に、年齢も性別も関係ありません。

多くの人が漠然とした将来への不安を感じながら、日々を過ごしています。

.

でも──

不安という感情は、悪いものなのでしょうか?

.

🔸不安は“生きる力”の裏返し

私たちが不安になるのは、それだけ**「未来を大切に思っている」証拠**です。

・「家族に迷惑をかけたくない」

・「楽しく暮らしたい」

・「安心して年を重ねたい」

そう願うからこそ、不安になるのです。

つまり、不安を感じること自体が“前向きなサイン”とも言えます。

不安とは、心のブレーキではなく、未来を見つめるアクセルなのです。

.

🔹完璧を求めない

老後のお金や暮らしについて考えるとき、

「ちゃんと準備しなきゃ」

「失敗しないようにしなきゃ」と、

どうしても“正解”を探そうとしてしまいます。

.

でも現実には・・

✔ 予定どおりにいかないこと

✔ 想定外の出費

✔ 体調の変化や家族の状況の変化

.

──そんな“想定外”の連続が、人生の自然な姿です。

だからこそ、大切なのは**「完璧を目指すこと」ではなく、「柔軟であること」**です。

.

たとえば、

・毎月3万円貯めることが難しくなったら、1万円に変える

・家を維持できなくなったら、思い切って住み替える

・家計簿が続かなければ、ざっくりの把握に切り替える

“ゆるく構える”ことが、心を守るいちばんの方法なのです。

.

🔸「いま、できること」に集中する

老後の不安の多くは、**「まだ起きていない未来」**に向けたものです。

・いつ病気になるかわからない

・介護が必要になるかもしれない

・お金が足りなくなるかもしれない

確かにそれらは現実的なリスクですが、

「もしも」に心を奪われすぎると、「今」の暮らしが見えなくなってしまいます。

.

だからこそ大切なのは、

“いま、できること”に目を向けること。

・家計を見直してみる

・情報を集めて知識を増やす

・使える制度を調べてみる

・気になることを家族と話してみる

その一つひとつが、不安を「現実的な行動」へと変える力になります。

.

🔹比べない、焦らない、自分らしく

・人と比べて「自分は準備が足りない」と落ち込んだり、

・SNSを見て「楽しそうな老後だな…」と焦ったり。

そんな気持ちは、誰にでも湧いてきます。

でも、それぞれの人生には、それぞれのペースがあります。

.

“老後の幸せ”に、正解はありません。

・静かに本を読んで過ごす老後も

・毎週趣味に出かける老後も

・孫とたわむれる老後も

・新しいことに挑戦する老後も

どれも立派で、素敵な選択です。

.

「何が正しいか」ではなく、

**「自分がどうありたいか」**を軸にすることで、

.

不安は少しずつ、“前向きな希望”へと変わっていきます。

.

🔶不安の正体は「知らないこと」と「抱え込みすぎ」

もし今、あなたが老後に対して不安を抱えているなら──

まずは、“その不安の正体”を明らかにしてみてください。

・お金が足りるか不安?

・病気になったときの制度を知らない?

・誰に相談すればいいかわからない?

それが分かった瞬間、不安は“情報”や“行動”で対処できるものに変わります。

そして何より、ひとりで抱えないこと。

誰かに話すことで、不安は半分になり、

行動に移すことで、不安は解消へと向かいます。

次は、いよいよまとめに向けて──

「それでも私たちは、生きていける」という希望について、お話ししましょう。

不安を乗り越え前を向く一歩

.

【第18章】

それでも、私たちは生きていける

.

ここまで、「老後2000万円問題」にまつわる不安や現実、

そしてそれにどう向き合うかを、さまざまな角度から見てきました。

・不安は尽きません。

・年金だけでは足りないかもしれない。

・医療費や介護費がかさむかもしれない。

・長生きしすぎて貯金が底をつくかもしれない。

.

──それでも、私たちは生きていけるのです。

なぜなら、日本という国には、思っている以上に多くの「支え」があるからです。

.

🔸制度は“使わなければ意味がない”

多くの人が、使える制度を知らないまま、不安を抱えて暮らしています。

・高額療養費制度

・介護保険サービス

・老齢加算、障害年金、遺族年金

・地方自治体の生活支援・住宅支援制度

・公営住宅やシルバーハウジング

・NPOによる生活・医療相談窓口

これらは、調べてみると意外と多くの人が該当し、利用できる可能性があります。

つまり、「知らない」ことこそが、不安を大きくしてしまっている最大の要因です。

★まずは、“知ること”。

★そして、“調べること”

★さらに、“相談すること”。

それだけで、老後の見通しは大きく変わります。

.

🔹誰かとつながることで、人生は続いていく

老後の不安は、お金の問題だけではありません。

・孤独

・健康不安

・社会との断絶

・生きがいの喪失

こうした“見えない壁”に向き合うことも、実はとても大切です。

でも、人はつながりがあるだけで、強くなれるのです。

・週に一度の地域の集まり

・趣味のサークル

・孫との電話

・昔の友人との再会

・新しいボランティア活動

これらが、毎日の小さな灯りになります。

そして、「今日も一日、無事だった」という安心が積み重なることで、

私たちは前を向いて、また明日へと進んでいけるのです。

.

🔸老後は“縮小”ではなく“再構築”

年を取ると、「できないこと」が増えていきます。

でもその一方で、「見えてくること」も増えていくのです。

・無理をしなくていい

・他人と比べなくていい

・小さな幸せを大切にできる

・今の自分を受け入れられる

これこそが、若い頃には得られなかった“成熟の力”です。

.

「老後は自由だ」と言われるのは・・

ただ時間があるからではありません。

選び直すことができるから、自由なのです。

.

暮らし方も、生き方も、人付き合いも、価値観も──

年を重ねた今だからこそ、**“自分に正直な生き方”**を選ぶことができるのです。

.

🔶 それでも、私たちは大丈夫

老後2000万円問題。

不安を煽るような見出しに振り回されそうになります。

でも忘れてはいけません。

私たちは、知恵と経験を持った存在です。

.

何十年も働き、家族を支え、社会の一員として歩んできた。

その時間こそが、何よりの「財産」です。

■お金がなくても、

知恵と工夫で乗り越えてきた日々がある。

■孤独になりそうでも、

声をかける勇気と、人とつながる力を持っている。

■何があっても、

「それでも、生きていく」力が、私たちの中には備わっているのです。

では最後に、ここまでを振り返りながら、

老後の不安を「希望」へと変えるまとめに入りましょう。

支援制度は”知って使う”ことがカギ!

.

【第19章】

“老後の不安”を希望に変えるために

.

ここまで「令和・老後2000万円問題」について、

不安の正体、社会制度の現実、そして私たちにできることを一緒に見てきました。

.

気づいたことはありませんか?

──そう、不安は“情報不足”と“孤独”から生まれるものだということ。

そしてそれは、知ることで和らぎ、行動することで乗り越えられるのです。

では今、私たちが「これからの老後」に向けて、どう希望を持っていけるのか──

制度や仕組みを使いこなす老後へ

.

そのための“5つの視点”を最後にまとめます。

🔹1. 「完璧な準備」ではなく「今できる備え」を

2000万円、1億円、そんな大きな数字に怯える必要はありません。

今の自分の収入と支出を見直し、

使える制度を知り、小さくても行動を始めること。

“今できること”の積み重ねが、老後をつくっていきます。

.

🔹2. 「一人で抱えない」ことを選ぶ

老後の不安は、一人で抱えるほど大きくなります。

パートナー、家族、友人、時には専門家──

話してみると、「自分だけじゃない」と安心できることもあります。

「聞いてくれる人がいる」

それだけで、人は前に進めるのです。

.

🔹3. 「知らなかったことを知る」だけで、世界は変わる

年金制度、医療制度、介護保険、地域の支援──

「難しそう」「面倒そう」と思っていた情報も、

一歩踏み込めば、あなたの味方になってくれます。

不安は、無知から生まれる。

だから、“知ること”が、何よりの防御です。

.

🔹4. 「生きがい」は、与えられるものではなく、自分で見つけるもの

定年後、人生の“肩書き”が消えたとしても、

あなたの価値は変わりません。

・誰かの手助けをすること

・花を育てること

・孫と笑い合う時間

・新しい趣味に挑戦すること

それらすべてが、生きがいになります。

“誰かに必要とされている”と感じられる毎日は、何よりの支えです。

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🔹5. 「老後=縮小」ではなく、「再設計のチャンス」と考える

老後は、“終わり”ではありません。

むしろ、新しく始められる最後の自由な時間とも言えます。

住まいも、働き方も、人間関係も、

価値観もライフスタイルも、すべて見直せる。

今まで我慢してきたことにチャレンジしてもいいし、

今こそ「自分らしく生きる」を実現してもいい。

老後こそが、「第二の人生」なのです。

暮らしの中にある、ささやかな工夫

🔶 最後に──あなたへ、静かなエールを

ここまで読み進めてくださったあなたは、

すでに「老後と向き合う勇気」を持っている方です。

★不安があってもいい。

★悩んでいても大丈夫。

備える気持ちと、誰かとつながろうとする意志があれば、

あなたの老後は、きっと穏やかであたたかいものになります。

誰かに頼ることも、弱さを見せることも、決して恥ずかしくはありません。

むしろそれが、「共に生きる社会」の第一歩になるのです。

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あなたの老後に、安心と笑顔が増えていきますように。

それでも、私たちは生きていける

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そして、今日という日が、

その“はじめの一歩”になりますように。



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「誰にも言えない孤独が、そこにはありました」
『モヤモヤする“老後2000万円問題”をひも解く前編 ~不安の正体と制度の壁~』
ゆるっと動画部屋
法人17年目のしぶとい社長です。気づきと学びをポロポロ落とすチャンネル。拾うも自由、スルーも自由。でも見てくれたら本当に嬉しい。
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