「心の居場所が見つからない──そんな“ぽつん”とした日々に寄り添って」
🌿シリーズ第1弾
:新しい居場所の見つけ方
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ねえ、あなたにとって──
「ここが私の居場所だ」と思える場所って、どこですか?
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家のリビング?
昔からの友だちとの会話の中?
それとも…心の中でひとり静かに過ごす時間?
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でもふと気づくと、
誰とも話さない日が増えていたり、
昔は楽しかった場所が、どこか“遠く”感じられたり…
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「どこにも属していない」
「いてもいなくても、同じだと思ってしまう」
そんな感覚に、心が少しずつ慣れてしまっている──
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これは、“年齢”のせいではありません。
あなたの“心”が、次の居場所を探し始めているだけです。
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この動画では、60代・70代の方々が
もう一度、自分の心が落ち着ける“居場所”を見つけていくための、
小さなきっかけを一緒に探していきます。
どうぞ、今の自分の気持ちを、そっと持ったまま最後までお付き合いください。

🌸第1章
:役割が終わったあとの、静かな空白
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ある日ふと、部屋の中に流れる静けさが、
どこか“重たく”感じたことはありませんか?
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🌿 親の介護が終わって
🌿 お葬式も無事に済ませて
🌿 子どももそれぞれの人生を歩んでいる
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──それなのに、心の中にポッカリと空いた空間。
安心と同時に押し寄せてくる、「ぽつん」とした感覚。
その感情に、名前をつけるのは案外むずかしいものです。
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「疲れが出てきたのかな」
「今はゆっくりする時期なんだろう」
自分にそう言い聞かせながらも、
なんとなく手につかない日々が続く──
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それは、ただの“空虚”ではありません。
長いあいだ背負ってきた“役割”が終わったことで、
心が次にどう生きていけばいいのか、わからなくなっている状態なんです。
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これまでの人生には、たくさんの「やるべきこと」がありました。
👨👩👧 親の面倒を見て
👶 子どもを育てて
💼 家計を支えて
🏡 家を守って
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“誰かのため”に動き続けてきた毎日。
でもその“誰か”が手を離れた今、
「私はこれから、何のために生きて、何をすればいいのか?」
そんな問いが、ふと心をよぎるようになります。
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・誰も悪くない。
・何も間違っていない。
でも、自分だけが取り残されたような寂しさが、
胸の奥にじわりと広がっていくんです💧
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そしてその寂しさは、
必ずしも“誰かと過ごしていない”ことから来るのではありません。
それはむしろ、
**「誰とも“つながっている実感”がないこと」**から生まれます。
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📱 子どもと連絡はとっている
📦 孫からプレゼントも届いた
でも──
「距離」は縮まらないし、「会話」もどこかよそよそしい
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ふと、自分が過去の存在になったような、
あるいは“いないもの”として扱われているような──
そんな心細さに、気づいてしまう瞬間もあります。
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でも、どうか忘れないでください。
あなたが背負ってきた日々には、確かな意味があったことを。
そして今、心が感じている“ぽっかり”は、
あなた自身の人生に、あたらしいスペースができた証拠なんです🌤️
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次の章では、その“空いたスペース”に
どんな気持ちが入り込んでくるのか──
多くの方が感じる「喪失感」の正体について、一緒に見ていきましょう。

🌀第2章
:なぜ“心の居場所”は失われてしまうのか
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「昔は、もっと笑ってた気がする」
そんなふうに、ふと感じる瞬間ってありませんか?
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かつての自分は、家族のために毎日がむしゃらに働いて、
子どもを育て、家計を支え、親の世話もこなしていた。
たとえ忙しくても、「自分の存在」が社会のどこかに根を張っていた──
そんな実感が、確かにあったはずです🌱
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でも今は、その役割の多くが、少しずつ静かに終わっていきました。
子どもは巣立ち、仕事も退職を迎え、介護が一段落した人もいるでしょう。
そして気がつくと、
「次に自分は、どこで、誰と、何をして生きていけばいいんだろう?」
という問いだけが残っている。
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これは、決して特別なことではありません。
60代・70代というのは、まさに「役割を終えたあと」の時間。
けれどそこで新たな“自分の場所”を持っていないと、
ぽっかりと穴があいたような、宙ぶらりんな日々になってしまいます🕳️
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若い頃は、放っておいても社会の中に「居場所」がありました。
学校、職場、家庭──
そこには必ず、誰かが自分を必要としてくれる理由があった。
でも今は、「自分で居場所をつくり直す時代」になってきています。
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しかも、社会の構造はますます“つながり”を薄くしている。
ご近所付き合いは減り、自治会も高齢化。
地域のイベントも縮小され、
気軽に誰かと雑談する機会は、以前と比べてぐっと少なくなっています🏘️
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さらにスマホやSNSが当たり前になった現代では、
「情報」はあふれていても、「人とのつながり」は希薄になりがちです。
画面越しの世界にどこか疲れてしまって、
「もう、いいや」と心を閉じてしまう人も少なくありません📱
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そう──
心の居場所が失われる一番の原因は、
“無理して関わること”をやめてしまったことなのかもしれません。
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・無理して笑わなくていい。
・気を使いすぎなくてもいい。
でもそれと同時に、心をまったく開かなくなってしまったら、
居場所というのは、どんどん遠のいていきます。
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だからこそ大切なのは、
「もう一度、自分自身の居場所を、自分の手でつくること」。
それは、大げさなことでなくていいんです。
自分が「ホッとできる」「素のままでいられる」場所を
一つでも持つこと──それが第一歩になります🍵
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次の章では、長年「他人に合わせ続けた人生」が、
なぜ私たちの“心の居場所”を奪っていくのか──
その背景を、もう少し深く掘り下げていきましょう。

☁️第3章
:他人に合わせ続けた人生の“副作用”
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あなたは、これまでの人生で
「自分の気持ちより、まわりを優先してきた」
そんな時間が多かったのではないでしょうか?
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・本音を飲み込んで笑ったり、
・疲れていても“ちゃんと”して見せたり──
・子どものため、家族のため、職場のため。
そうやってずっと、誰かのために“自分”を後回しにしてきた人ほど、
今、心の居場所を見失いやすい傾向があります🌀
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たとえば、周囲との調和を大切にして、
言いたいことをグッとこらえることが“当たり前”になっていた人は、
いざ自由な時間が増えたとき、こう感じます。
「でも私、何が好きだったんだっけ?」
「本当はどこに行きたくて、何がしたかったんだろう?」
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誰かに合わせることが習慣になると、
自分自身が“空っぽ”になっていることに、なかなか気づけません。
そして気づいたときには、
「居場所がない」というよりも、
「自分という存在がどこにもフィットしない」ような、
言葉にしづらい不安が心を覆ってしまうのです🌫️
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もちろん、他人に合わせることは悪いことではありません。
むしろそれは、あなたの優しさであり、責任感であり、
“誰かを思う心”の表れでもあります。
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でも──
長いあいだ、自分を押し込めて生きてきた人ほど、
今こそ、その“反動”が出てきてしまうのです。
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「もう、誰の顔色も見たくない」
「付き合いも面倒」
「一人のほうが気楽」
そう感じてしまうのは当然のことです。
でも、そのまま心を閉じてしまうと、
本当は必要としていた“ぬくもり”すら、
自分から遠ざけてしまう結果にもなりかねません🪨
.
ではどうすればいいのでしょうか?
まずは、「これまでの自分」をちゃんと認めること。
・がんばってきた自分、無理して笑ってきた自分、
・誰かに気を遣い続けてきた自分──
そのすべてに、「ありがとう」と言ってあげることから始まります。
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そして少しずつでいいんです。
今のあなたが、「これなら好きかも」と思えることを
ほんの小さなことから、始めてみてください🌷
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次の章では、
なぜ多くの人が「自分のことを話すのが怖い」と感じてしまうのか。
居場所をつくろうとするときに立ちはだかる、
“心の壁”について見つめていきましょう。

🪞第4章
:「自分のことを話すのが怖い」その理由
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「最近、誰かと本音で話したことがありますか?」
そう尋ねられて、ちょっと答えに詰まってしまう──
そんな方も多いかもしれません。
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たとえ話す相手がいても、
つい当たり障りのない話題に終始してしまったり、
「こんなこと言ったら、どう思われるだろう」と
心の中でブレーキをかけてしまったり…。
それは決して、性格のせいでも、年齢のせいでもありません🌀
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実は多くの方が、60代・70代に入る頃になると、
**「自分の話をするのが怖くなる」**という感覚を持つようになります。
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若い頃のように、「こんな夢があるんです」と語る場面も少なくなり、
家族の話や体調の話ばかりが中心に。
やがて、自分のことを語る機会そのものが減っていきます。
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そしていつしか、
「自分の話って、聞く価値あるのかな?」
「昔のことなんて、誰も興味ないだろうな」
そんなふうに、自分の過去を封じ込めてしまうようになります。
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でも、その「語られなかった思い」の中にこそ、
本当の自分の気持ちや価値が眠っています💠
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話すことは、思い出すこと。
思い出すことは、自分を取り戻すこと。
そしてそれは、新しい居場所を築く第一歩にもなります。
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たとえば、こんなことはありませんか?
☑️ 話したいことがあるのに、相手の反応が気になってやめてしまった
☑️ 昔の失敗や恥ずかしかった経験を、なかったことにしている
☑️ 家族の中でも「聞き役」になって、自分のことは後回し
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これらはすべて、心の奥で「話すことへの不安」を感じているサインです。
それは恥ずかしいことではありません。
むしろ、それだけ人との関係を大切にしてきた証でもあるのです🌿
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ただし、そのまま何年も“話さない”時間が続いてしまうと──
自分の思いや記憶に、自分自身さえアクセスしづらくなってしまう。
「なにを話せばいいかわからない」
「言葉にするのが怖い」
そんな気持ちが重なって、ますます孤独を深めてしまいます。
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だから、まずはほんの少しだけ。
ほんの一言でもいいから、
自分の気持ちや記憶を“言葉”にしてみてください。
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・それが紙に書くことでもいいし、
・近くの人に「実はさ…」と話してみることでもいい。
あなたの“心の扉”をノックする、小さな一歩になるはずです🚪
.
次の章では、
そうやって言葉を探している時間──
つまり「ぽっかり空いた時間」が、なぜ心を不安にさせるのか。
“空白の時間”の正体について見ていきます。

🕰️第5章
:孤独とは違う、“空白の時間”の正体
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気づけば、もう夕方──
テレビをぼんやり眺めながら、いつの間にか1日が終わっていた。
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「今日、自分は何をしていたんだろう?」
そんなふうに感じる日が、少しずつ増えていませんか?
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若いころは、目の前に“やるべきこと”が山ほどありました。
子育て、仕事、親の介護、地域の役割──
毎日がバタバタで、「時間が足りない」と感じるくらいだったはずです🏃♀️
.
でも今は──
「時間はあるのに、やることがない」。
そう感じてしまう瞬間が、心に“空白”を生み出します。
.
この“空白の時間”は、単なる「ヒマ」とは少し違います。
それは、自分の存在価値を見失う感覚と、深く結びついています。
.
「誰かに必要とされたい」
「何かの役に立ちたい」
そう思っていても、誰からも声がかからない日が続くと──
次第に、「自分って何のために生きているんだろう」と
無意識のうちに心が沈んでいってしまうんです🌫️
.
孤独というより、“宙ぶらりんな時間”に取り込まれてしまう感覚。
この感覚が続くと、
・やる気が出ない
・記憶があいまいになる
・感情が動かなくなる
といった状態に陥ることもあります。
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だからこそ大切なのは、
この“空白の時間”を、ただの「埋めるべきヒマ」と考えるのではなく──
**「新しい種をまく時間」**だと捉え直すことです🌱
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たとえば、
📚 読んでみたいと思っていた本に手を伸ばしてみる
🖋️ 昔好きだった趣味を、ちょっとだけ再開してみる
🚶 近所を10分だけ散歩して、季節の空気を感じてみる
.
大切なのは、行動の大きさではありません。
“誰かのため”ではなく、“自分のため”に使う時間を、
ほんの少しだけでも意識すること。
それが、空白だった時間に意味を与え、
心に“居場所”を取り戻すきっかけになります。
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この章の終わりに、あえてひとつ、問いを残したいと思います。
明日のあなたは、どんな「小さなこと」に
自分の時間を使ってみたいですか?🕊️
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その答えは、
きっとあなたの“心の居場所”に、そっとつながっています。
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次の章では、
その心の居場所をつくるうえで、つまずきやすい「ある言葉」。
そう、「今さら…」という思いが、なぜ人を止めてしまうのか──
一緒に考えていきましょう。

🧩第6章
:「今さら…」を捨てる勇気
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「でも、今さら……」
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・新しいことを始めようとしたとき。
・誰かに連絡を取ってみようとしたとき。
・一歩を踏み出そうとしたとき。
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心の中から、すっとこの言葉が湧き上がってくることはありませんか?
「今さらそんなことしてどうするの?」
「この歳で始めるなんて恥ずかしい…」
「もう遅いよ、きっと無理だよ」
.
この“今さら”という言葉は、思っている以上に強い力を持っています。
それはまるで、目の前にある扉の前で、
そっと鍵をかけてしまうようなもの🔒
.
・本当はやってみたい気持ちがあるのに。
・本当は話したい誰かがいるのに。
「今さら…」というひと言で、すべてをなかったことにしてしまうんです。
.
でも考えてみてください。
“今さら”というのは、誰が決めたタイミングなのでしょうか?
.
・誰かがあなたに「もう遅い」と言ったわけでもない。
・社会があなたを止めたわけでもない。
・止めているのは、ほかでもない──
**あなた自身の中の“思い込み”**ではないでしょうか。
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🌸植物は、春だけに芽吹くわけではありません。
夏に伸びるものもあれば、秋に花をつけるものもある。
冬にじっと根を張る時期だって、大切な時間です。
.
人の人生も同じなんです。
誰もが同じタイミングで成長するわけではありません。
「60代から始める人」もいれば、「70代からようやく見つける人」もいる。
それは、まったく遅くなんてありません。
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たとえば──
・60歳を過ぎて初めて水彩画を習い始めた人
・70歳でスマホ教室に通い、LINEを覚えた人
・65歳で小さな料理教室を開いた人
.
みなさん、「今さら…」と迷いながらも、
その一歩を踏み出したことで、新しい居場所を見つけたのです🏡
.
あなたにも、きっとあります。
心のどこかで、「ちょっとやってみたいな」と感じていたこと。
忘れかけていた小さな夢や、かつての好奇心。
それにもう一度、そっと目を向けてみてください。
.
“今さら”ではなく、“今だからこそ”。
その視点の切り替えができたとき、
あなたの心の中に、静かに光が差し込み始めます🌤️
.
次の章では、
そんな“やってみたい”を、どうやって形にしていくか──
誰かとつながるための、小さなきっかけのつくり方についてお話しします。

🤝第7章
:誰かとつながる“きっかけの作り方”
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人とつながりたい。
でも、どうやって…?
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「誘うのも気を遣うし、断られたら嫌だし」
「初対面の人と何を話せばいいかわからない」
「昔の友だちとは、もう何年も連絡をとっていないし…」
.
そんなふうに考えてしまうと、
一歩を踏み出すのがますます億劫になりますよね🌀
.
でも、つながりというのは、
「特別な関係」や「長い付き合い」から生まれるものだけではありません。
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むしろ、心がほっとするようなつながりというのは──
ごく小さな、ささやかな“きっかけ”から始まることが多いです。
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たとえば…
📍 図書館のベンチで隣に座った人と、何気なく交わしたひと言
📍 スーパーのレジで店員さんにかけた「ありがとう」
📍 散歩中に見かけた季節の花を、スマホで撮って誰かに送ってみた
.
こんなふうに、“つながり”は**「できごと」ではなく「気持ちの動き」**から始まります🌱
.
人と関わることに不安を感じてしまうのは、
過去に何か傷ついた経験があるからかもしれません。
・言葉がうまく出てこなかったり、
・相手の反応を気にしすぎたり──
.
でも、それでもいいんです。
不器用なままでかまいません。
あなたが「話してみようかな」と思ったその瞬間が、
心の扉が少し開いたサインですね🚪
.
大切なのは、“関係を築く”ことを目的にしないこと。
ただ、「今日の空、きれいだったな」
「この花、名前なんだっけ?」
そんな、日常の小さな気づきを誰かと共有できたら──
それがもう、つながりの第一歩になります。
.
🌷そして、無理に広げなくてもいいです。
何十人と仲良くしようとしなくても、
たった一人、心から「話しやすい」と思える人がいれば、
それだけで世界は変わります。
.
もし、今そういう相手が見つからないとしても、
大丈夫ですよ。
「つながる感覚」だけは、日常の中で少しずつ取り戻すことができます。
.
次の章では、そんな日常の中にある「心が落ち着く場所」──
誰にも邪魔されない、小さな居場所の見つけ方を一緒に探していきましょう。

🪴第8章
:心が落ち着く「小さな居場所」の見つけ方
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“居場所”というと、何か特別なものを想像しがちです。
たとえば、友だちがたくさんいる場所とか、
自分の話を真剣に聞いてくれる人がいる空間とか──
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でも実は、本当の意味で心が落ち着ける場所というのは、
もっと小さくて、静かで、ささやかなものなのかもしれません🌿
.
たとえば──
📚 図書館の静かな一角で、ページをめくる時間
☕ 行きつけの喫茶店で飲む、いつものコーヒー
🚶♀️ 誰にも話しかけられない、公園のベンチでのひととき
🖼️ 昔好きだった趣味を、ひとりで再開する時間
.
それは、誰かと一緒にいなくてもいい。
むしろ、誰にも気を遣わず、“素の自分”に戻れる空間こそが、
本当の意味での“心の居場所”になることもあります。
.
ただ、ひとつだけ大事なこともあります。
それは──
「自分がここにいていい」と思えるかどうか🌸
.
他の誰かがどう思うかではなく、
自分が心からリラックスできる、心を開ける、落ち着ける。
それだけで充分です。
.
そんな場所を一つでも持っていると、
不思議と人との関わり方も変わってきます。
「誰かに会いたいな」
「話してみたいな」
そんな気持ちが自然に湧いてくるようになるんです。
.
そして、心の居場所は“時間”の中にもあります。
🕰️ 朝のコーヒーを飲む10分間
🌤️ 洗濯物を干しながら空を見上げる数分間
🖋️ その日の気持ちをノートに書き出す、たったの5分間
.
それらもすべて、あなた自身とつながる時間=居場所です。
.
誰かと過ごすことだけが、居場所の条件ではありません。
あなたが、あなたのために“安心できる空間”をつくってあげること──
それが、心の回復と前進の第一歩になります🛋️
.
次の章では、こうした「ひとりの時間」を
どうすれば“寂しさ”ではなく“満たされた時間”に変えていけるのか。
孤独を「孤独のままにしない」ための工夫についてお話しします。

🌙第9章
:一人の時間を“孤独”にしない工夫
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「ひとりでいる時間」は、
ときに自由で心地よく、ときに寂しく、重たく感じます。
.
同じ“ひとりの時間”でも──
✨ 穏やかに過ごせる日もあれば、
💧 心細くて仕方ない日もある。
それは、そのときの心の状態によって、大きく違ってきます。
.
実際、60代・70代の多くの方が、
「一人の時間は嫌いじゃないけど、ふとした瞬間に寂しさがくる」と話します。
🕰️ 食事を終えたあとの夜の静けさ
📺 テレビを消したあとに部屋に広がる無音
📱 スマホの通知が1つもない画面
.
こんな“すき間”に、孤独はそっと入り込んできます。
.
けれど──
一人の時間を「孤独な時間」にしないための工夫は、
実は、そんなに難しいことではありません。
.
キーワードは、**「小さな満足感」**です🌱
.
たとえば:
🍳 いつもより丁寧に朝ごはんを作ってみる
📖 興味のある本を1ページだけ読んでみる
✉️ 誰かにハガキやLINEを送ってみる
🌼 ベランダに花を一鉢置いて、水やりをする
.
そうした小さな行動が、
「今日、私は“自分のために何かをした”」という実感を生み出してくれます。
.
また、“心が満たされる時間”は、
誰かに頼らなくても、自分の中から生み出せるものです。
たとえば、
・その日の気持ちをノートに書き出してみる
・昔のアルバムを開いて、笑顔の瞬間を思い出してみる
・「よく頑張ってるね」と、自分に声をかけてあげる
.
こうした習慣があると、
一人でいる時間が「寂しさ」ではなく、
**「自分と対話するあたたかな時間」**に変わっていきます🪞
.
もちろん、どうしても寂しさが募る日もあります。
そんなときは、自分を責めないでください。
「今日はちょっと弱ってるんだな」と受け入れて、
やさしく過ごすことがいちばんの癒しになります。
.
そしてもし、思い切って誰かに話せそうな気持ちが芽生えたら──
次の一歩は、もう一度“誰かとのつながり”を少し広げていくことです。
.
次の章では、そうした心の流れの先にある
「もう一度、自分の居場所と出会う」ための具体的な行動について、
静かに歩んでいく方法を一緒に見ていきましょう。

🌅第10章
:もう一度、“自分の居場所”と出会うために
=========================
これまで、
「居場所がない」と感じるときに起こる心の動きや、
その背景、そして小さな行動の積み重ねについてお話ししてきました。
.
では最後に、あらためて──
「自分の居場所」とは何か?
そして、そこにもう一度出会うには、どうしたらいいのか?
この問いについて、一緒に考えてみましょう🌱
.
まず、大切な前提があります。
それは──
**「居場所は、探すものではなく、育てていくもの」**だということ。
.
若い頃のように、どこかに自然と用意されているものではありません。
誰かが「ここにいていいよ」と差し出してくれるものでもありません。
.
60代、70代になった今、
“居場所”とは、自分で少しずつ作り上げていく、
心の土台のようなものです🪨
.
それは最初、とても不安定に感じられるかもしれません。
「こんなことで意味あるのかな?」
「また寂しくなるんじゃないか?」
.
けれど、毎日の中で少しずつ、
自分の気持ちを大切にする行動を重ねていけば、
やがて心の中に、「ここにいればいい」と思える場所が
少しずつ、確かに育っていきます🌸
.
たとえば──
🖋️ 日記にその日感じたことを、短くメモする
🎧 ラジオ番組やYouTubeを“自分だけの習慣”にする
👋 誰かの投稿やメールに、短いひとことでも返信してみる
👣 週に一度だけでも「外に出る」日を決める
.
そうした習慣は、時間とともに
**「人とつながる感覚」**と
**「自分を大切にする感覚」**の両方を取り戻させてくれます。
.
そして何より大切なのは──
**「もう一度、自分に期待してみること」**です。
.
「私には、まだできることがある」
「今日より、少しだけ明日が良くなるかもしれない」
「誰かと笑い合える日が、また来るかもしれない」
.
そんなふうに、
ほんの少しでも“前を向く気持ち”を心に灯せたなら──
あなたは、すでに新しい居場所と出会い始めています✨
.
心の居場所とは、
誰かがくれるものではありません。
あなた自身が、「ここにいたい」と思える空間や時間を、
自分の手で静かに育てていくもの。
.
そしてそれは、人生のどんなタイミングからでも、
決して遅くはありません。
.
次のあとがきでは、これまでの振り返りとともに、
これからのあなたの毎日が、少しでもあたたかく満たされるよう──
最後のメッセージをお届けします。

✉️あとがき
:これからのあなたへ、そっと伝えたいこと
==========================
ここまで、お読みいただきありがとうございました。
少しでも、あなたの心に寄り添える時間となっていたら、
こんなにうれしいことはありません。
.
「居場所がない」と感じることは、
決して特別なことではありません。
誰もが、人生のある地点で、そう思う瞬間に出会います。
.
でも──
その感覚は、あなたの心が変わろうとしているサインです。
.
・それまで無理をしてきた自分、
・誰かの期待に応え続けてきた日々、
・気づけば置き去りにしていた「本当の自分」──
.
それらを、もう一度見つめ直すために、
心が「次の居場所」を探し始めているんです🌱
.
今回のシリーズでは、
・なぜ居場所がなくなったように感じるのか
・他人に合わせ続けた人生の“副作用”
・自分の話をすることへの怖さ
・ぽっかり空いた時間の正体
・「今さら…」を超えて一歩踏み出す勇気
・誰かとつながる“きっかけ”のつくり方
・ひとりの時間を豊かにする工夫
・そして、“自分の居場所”の育て方
などについて、一緒に歩んできました。
.
どれも、正解があるわけではありません。
でも、あなたの毎日に「小さな選択肢」を増やすことで、
心が少し軽くなる瞬間が、きっと訪れるはずです🍀
.
忘れないでください。
📌 心の居場所は、“静かな安心感”のある場所
📌 誰にも遠慮せず、素の自分でいられる時間
📌 そして「ここにいてもいい」と、自分に許せる気持ち
.
それは、どんな小さな習慣からでも、何歳からでもつくることができます。
人生に“もう遅い”なんてことは、ありません。
.
このあとがきを読み終えたあと、
ほんの少しだけでもいいので、
あなたの心に浮かんだ「してみたいこと」を、どうか大切にしてください。
.
それが、これからのあなたの人生を、
もう一度あたたかく包み直す“種”になります🌸
.
最後に、ひとつだけ──
あなたには、
まだまだこれから“笑える日”も、“話せる相手”も、
そして“心から安心できる居場所”も、ちゃんと訪れます。
どうか、それを信じていてくださいね。
.
またいつでも、お会いできる日を楽しみにしています。
本当に、ありがとうございました。

🔔次回予告
:次回はシリーズ第2弾──
================
**「親を見送り、子と距離ができた今」**をテーマにお届けします。
.
介護や別れを経て、ぽっかり空いた“役割の終わり”。
独立して遠くに暮らす子どもとの“微妙な距離感”。
心の中でどこか言葉にできずにいた“空白”に、そっと寄り添う時間です。
.
ぜひ次回も、ご一緒いただけたら嬉しいです。
あなたの“今”に、そっと寄り添える言葉をお届けいたします🕊️
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