『給料が低いから無理』は嘘だった。人が集まる会社の秘密
「ウチは給料が安いから、そりゃ人なんて来ないよ」
そんなふうに諦めてしまっている社長さん、けっこう多いんですよね。
でも、ちょっと待ってほしいんです。
本当にそうでしょうか?
本当に「給料が高くないと、人は集まらない」んでしょうか?
実はこれ、完全に思い込みです。
いや、たしかにお金は大事です。年収100万円の差があるなら、大手に流れるのは当然。
でも、中小企業が戦ってるのって、そこじゃないんです。
今回は、そんな「給料が安い=人が集まらない」という思い込みをぶっ壊しにいきます。
どうして「お金」じゃないのか?
人はパンのみに生きるにあらず。
そんな言葉を持ち出すまでもなく、最近の若い人たちは、
「給料」だけを基準に仕事を選んでいません。
どうやら今の求職者が見ているのは、“その会社で働いたら自分はどんな未来を描けそうか”
つまり、「この会社、自分に合ってるかも?」っていう“感覚”なんです。
たとえば、ちょっと前に面談で出会った24歳の男性。
彼は年収350万円で東京の中堅企業に内定をもらっていたにもかかわらず、
地方の社員10人の製造会社に転職しました。
理由はシンプル。
「社長がめちゃくちゃ面白そうだったから」
「人間関係が良さそうだったから」
「やりたいことに挑戦させてもらえそうだったから」
給料は、下がりました。福利厚生も劣ります。
でも彼は「こっちのほうが成長できると思った」と言いました。
こういう人、最近すごく増えてます。
だからこそ、採用のキモは「お金」じゃないんです。
給料が高くなくても人が来る会社の共通点
じゃあ、どうすればいいの?
その答えをズバリお伝えすると、
「会社の価値観や雰囲気が、ちゃんと伝わっていること」
これが共通点です。
要は、“どんな人が働いてて”“どんな想いで仕事していて”“どんな未来を描いてる会社なのか”が、
ちゃんと伝わってるかどうか。
これって、めちゃくちゃ重要です。
だって、求職者ってどこで判断してるかというと、
求人票に書かれた文字や、会社のWebサイト、SNSの投稿、面接での会話だけなんですよ。
つまり、会社の「顔」が見える場所で、どれだけ“自社らしさ”を発信できてるかがすべて。
そして、その「らしさ」に共感した人が応募してくるんです。
たとえば、僕がサポートしているある運送会社。
給料は、業界平均かやや低め。でも、毎月コンスタントに応募が来ます。
なぜか?
それは、Instagramで毎週、社員の日常風景をアップしてるから。
「今日は現場の◯◯さんが、新しいトラックの運転を初体験」
「新人の歓迎会の様子。焼肉でした」
「雨の中、荷下ろしがんばったAくん、おつかれさま!」
そんな投稿が、めちゃくちゃ“リアル”なんですよ。
ちゃんと見てる人には、「あ、この会社、変にかしこまってなくて、あったかいな」と伝わる。
結果、応募が来る。
それも、「雰囲気が良さそうで」という理由で。
SNSじゃなくてもOKです。
求人票や採用ページで、自社らしさが伝わってる会社は、やっぱり強い。
小さな会社がやるべき3つの採用戦略
じゃあ、自社らしさって、具体的にどう出すの?って思いますよね。
難しく考えなくて大丈夫です。大切なのは、「無理に大企業っぽくしないこと」です。
以下に、中小企業が今日からできる3つの戦略を紹介します。
① ストーリーを語る
→ 社長の創業ストーリー、今いる社員がなぜ入社したのか、
会社が目指している未来。人はストーリーに惹かれます。
② “本音”を出す
→ 会社の課題も、正直に書いた方が信頼されます。
「まだまだ整備が足りない部分があります」って言ったほうが、共感されやすい。
③ 写真・動画を使う
→ 社員の顔や、仕事風景、飲み会やオフィスの様子。
百聞は一見にしかず。見た人の頭の中に“リアルな空気感”が残ります。
これらは、どれもお金がほとんどかかりません。
でも効果は絶大です。
なぜなら、「この会社ならやっていけそう」と思ってもらえるから。
「給料がいいから応募しました」より
「この会社で働いてみたいと思ったから応募しました」の方が、定着率も高いのは当然ですよね。
採用の“土俵”を間違えなければ、勝てる
最後に大事なことをひとつだけ。
中小零細企業は、「給料の土俵」で戦ったら絶対に勝てません。
勝てない戦を挑んでも、社員も疲弊するし、経営ももたない。
でも、「人間関係の良さ」「社長の人柄」「働く空気感」なら、勝てる余地はあります。
むしろ、大企業には絶対に真似できない、“個”の魅力があるのが中小企業。
だったら、それをちゃんと伝えていきましょう。
求人票でも、採用ページでも、SNSでも、面接でも。
伝える努力をした会社には、ちゃんと人が集まります。
だから、もう「給料が低いから無理だよ…」なんて、言わないでくださいね。
ちゃんと伝えれば、ちゃんと届く。
それが、今の時代の採用の“正攻法”です。
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