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悪気のない言葉が、一番痛い

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あやか
目次
「まだなの?」~悪気のない催促と、私の罪悪感~ 「あなたの将来を思って」~心配という名のプレッシャー~ 夫にも言えない、この痛み

K子さんとの間に、見えない壁を感じることが増えました。特に、私たち夫婦のプライベートな部分、「子ども」のことになると、その壁はさらに分厚くなる気がします。K子さんは悪気なく、余計なことを言ってしまうんです。そして、その悪気のない言葉が、一番私の心を深く傷つけます。

「まだなの?」~悪気のない催促と、私の罪悪感~

先日、夫とK子さんとで食事をした時のこと。和やかな雰囲気の中、K子さんは突然こう言いました。

「ねえ、あやかちゃん、そろそろじゃない? あなたたち夫婦、もう結婚して〇年経つでしょ? 周りもみんな、孫はまだかって聞いてくるのよ。私たちも早く顔が見たいわ

私は一瞬、何を言われたのか分からなくなりました。夫は「まだ早いよ、母さん」と笑って流してくれましたが、K子さんの言葉は私の心にグサリと刺さったまま。K子さんは「急かしてるわけじゃないのよ」と繰り返すけれど、その言葉の裏には、はっきりと「まだなの?」「早くして」という催促が見て取れました。

妊活は、私たち夫婦にとって、本当にデリケートな問題です。周りに話すことでもないし、話したくもない。それなのに、こんなふうにストレートに聞かれると、まるで私が K子さんの期待に応えられていない、親不孝な嫁であるかのような罪悪感に苛まれるんです。

「あなたの将来を思って」~心配という名のプレッシャー~

K子さんの言葉は、さらに続きます。

「あやかちゃんももうすぐ30歳でしょ? 女の人は早く産んだ方がいいって、よく言うじゃない? 体力があるうちに育てておかないと、後で大変よ。私が言うのもなんだけど、あなたの将来を思って言ってるのよ」

この言葉を聞いた瞬間、私は K子さんの「善意」が、自分にとってどれほど大きなプレッシャーになっているかを思い知りました。K子さんは本当に私のことを心配してくれているのかもしれない。でも、その言葉は私を奮い立たせるどころか、追い詰めていくばかり。まるで私が自分の体のことや、夫婦の将来を真剣に考えていないと言われているようで、自分の努力や悩みが全て否定されたように感じました。

夫にも言えない、この痛み

帰りの車の中で、私は夫に K子さんの言葉が辛かったと話しました。すると、夫は困ったように眉を下げて、「ごめん、母さん、悪気はないからさ。孫が欲しいんだよ」と、また例の言葉を繰り返すんです。夫に悪気がないことは分かっている。K子さんに悪気がないことも分かっている。でも、悪気がないからこそ、私のこの痛みを誰も分かってくれない。誰も解決してくれない。

K子さんの言葉が、どれだけ私の心に重くのしかかっているか。妊活という夫婦の大切な時間を、K子さんの「善意」が侵食していく。そして、夫にすら完全に理解してもらえない孤独。

この、悪気のない言葉が一番辛いという現実を、私はいつまで抱え続けることになるのでしょうか。

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あやか
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